
乏精子症は、精子の数は乏しいものの、精子がないわけではありませんので、当然妊娠は可能です。
しかし、簡単に妊娠できるとは限りません。

乏精子症で妊娠を希望している場合、不妊治療としては、精子の数を増やす治療をするよりも、少ない精子の状態で妊娠させるという治療を行うケースが圧倒的に多いようです。
まず、軽度の乏精子症の場合は、人工受精(AIH)を行なう事になるでしょう。
人工受精と言うのは、あらかじめ男性が自分で出した精子を器具を使って女性の子宮の中に注入するという方法です。
健康保険適用外ですが、診察料など含めて1回10000円前後ですので、それほど高額ではありません。

軽度の乏精子症であれば、人工受精でも十分妊娠の可能性がありますが、精子の運動率が悪いなど、精子の質の問題も重複している場合はなかなか妊娠できません。
AIHでなかなか妊娠できないケースや中程度の乏精子症の場合は体外受精を行なう事になります。
体外受精は、女性から卵子を採卵し、体の外で精子と卵子を出会わせ、受精した受精卵を女性の子宮内に移植するという治療法です。
ここからは正直、結構なお金がかかってしまいますし、女性の体にも負担がかかりますので、ある程度辛い治療になる事を覚悟してください。

体外受精もまた、精子の質が著しく悪い場合は受精する事ができず、うまくいかない事もあります。
体外受精でなかなか受精できない場合や、重度の乏精子症の場合は顕微授精にステップアップする事になるでしょう。
顕微授精は、採卵後した卵子の中にごく細いガラス管のようなものを使って、直接精子を注入します。

こちらは体外受精よりもさらに費用がかかります。

このように乏精子症の程度によって、治療方法は変わりますし、軽度であっても妊娠できなければ女性の不妊治療と同じようにステップアップしていく事になるでしょう。

但し、軽度や中度の乏精子症の場合は、上記の治療と平行して、漢方薬など精子の数を増やす効果が期待できると言われるお薬を処方される場合があります。
薬物療法はあまり効果がないという話もあるものの、稀に治療中に精子の数が増えてきたという方もいらっしゃいますので、薬物療法を希望される方は医師に相談してみてください。
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